心のバリアを感じたら・・・
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●今日の一冊:【バリアフリーの旅を創る】
さあ、みんなで旅に出よう!
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|高萩徳宗/著(たかはぎのりとし)
|実業之日本社|2000年06月
|ISBN:4408007633|1,500円|302P
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<本のひらめき>
バリアフリーという言葉もずいぶん慣れ親しんだことばになってきた。すぐ思
い浮かぶのは、段差の小さいバスとか、段差のない部屋の設計とか、車椅子の
通れる通路とか・・・である。たしかに、そういうハードを工夫することはバ
リアフリーの基本的なところである。
しかし、それだけですべてが解決するわけではない。もっと大きなバリア。そ
れは、私たちの心の中にある「小さな思い込みのカケラ」である。
例えば:
障害者は不幸でかわいそうだから、腫れ物にさわるように、みんなとは区別
して特別に扱ってあげなくてはならない。
といった気持ちである。福祉行政は、まさにそんな思いの濃縮ジュースのよう
になっているという。
そして一方で、障害を持つ人の中にも「自分たちはかわいそうなんだから、特
別に扱ってほしい」と思っている人も多いという。
どこかで、掛け違ったボタンがおかしな思考と現実を連綿と生み続けている。
高萩さんは、そんな状況こそフリーにすべきバリアだと指摘する。そして、旅
というひとつの機会を利用して「よのなか」をバリア(不自由)から解放そう
としている方である。
本書には、私たちの心を目覚めさせてくれるすばらしいヒントがいっぱいある。
それは高萩さんの経験された数多くの「理不尽さ」と、そして、その理不尽さ
を打ち消してあまりある「感動」のエピソードである。
障害を持つ人や高齢者との旅が、私たちの目を覚まさせてくれるようだ。
鉄道会社、航空会社、ホテル、旅館、空港、海外・・・さまざまな出来事は、
私たちに何か深いものを感じ取らせてくれる。
たくさんの方に読んでほしい、今年イチオシの本である。
<僕の思いつき>
この本を読んでいて、Moso製作所の「思い」がひとつ言葉になった。
「あなたに逢えて、よかった」
そんなふうにいえる存在でありたい。高萩さんにいい言葉を教えてもらえた。
お客様もスタッフも関係する人が<あなたに逢えてよかった!>といえるよう
な存在、仲間でありたい・・・そんな願いを込めて、この言葉を大切にしたい
と思う。うん、こいつぁ、春から縁起がいい!
それから、この本は、ぜひ「美しい国」を作ろうとしている安倍さんにも読ん
でいただきたい本だ。(ってことで、さっそく贈りましょう。)
それからそれから、この本は、高萩さんのすばらしい思想が語られている。な
ぜ障害を持つ人や高齢者の旅を企画し、旅にでるのか・・・・そのあたりがと
ても心をゆさぶる。
心のバリアをはずし、素敵な社会をつくる・・そんなはるか向こうをめざしな
がら、バリアフリーの旅を作る高萩さんを心から尊敬し、応援したい。またひ
とつ私設応援団が誕生した。
ベルテンポトラベルMoso応援団。
団員募集中。応募資格、この本に共感できる人、笑顔の素敵な人、誰かの役に
たつことが好きな人。→ webook@yahoo.co.jp まで。
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<オススメ度>
★★★★★+ちょっとした想像力
<読んで欲しい方>
・心のバリアをはずしたい方
・障害のある方のお役にたちたい方
・愉しみを分かち合いたい方