2007年01月17日

「善玉ウソ」を使いこなせ ~ 二見道夫 + 手紙その後ー3

   いいウソもある!


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●今日の一冊:【「善玉ウソ」を使いこなせ】

   思いやり+知恵+共感=善玉ウソ

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   |二見道夫/著
   |ファーストプレス|2007年01月
   |ISBN:4903241394|1,400円|190P
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<本のひらめき>

ウソをつくのはいけません・・・と子供のころ教えられた。うん、わかったと
いいながら、それがだんだん守れなくなっていく。小さなうそ、かわいいウソ
卑怯なウソ・・・いろいろ経験しながら子供は、人間になっていく。それは、
サンタクロースはほんとにいるよ!っていう大人の素敵なウソが、だんだん通
じなくなっていくのと反比例して、子供心に現実世界を理解していく過程でも
ある。ウソはいけないけれど、ウソのない世界もないと体験的に理解していく
プロセスだ。

  さて、ウソはついてはいけないか?、ついてもいいのか?

おバカな質問で恐縮だが、どちらもYES。本書では、ウソの中でも善玉のウ
ソを薦める本である。善玉ウソというのは、相手がいい心地になる、幸せにな
るようなウソである。

本書には、たくさんのウソ・エピソードが紹介されている。

例えば、本田宗一郎氏の便所入歯のウソの話。アメリカからきたお客さんが、
宴席ですっかり酔いしれ、入歯を便所の中に落としてしまう。本人は、そんな
ことはわからないほど泥酔である。汲み取り便所の中から拾いだして完全無欠
にきれいにした本田さん、お客さんには「洗面所のところに置いてありました
」とウソをつく。客人はホッとして無事帰国。これは善玉のウソだ。

嫁姑争いの落語に登場するウソ(毒殺未遂のお話だが、ホロリとする)、ピグ
マリオン効果で甦ったオチこぼれの話、医学生に尿をなめさせた教授の話・・
などたくさんの善玉ウソに、こころが和み、そしてコミュニケーションの潤滑
油がなにかを理解できる。

柔らかくしなやかに生きるための善玉ウソの効用を説いた本。
えー・・・っと、上記のことは、「ウソ」じゃない。


<僕の思いつき>

村上和雄さんの「生命力のバカ力」という本に紹介されている素敵なお話を紹
介しておこう。(この本で紹介されているもの)

 糖尿病が専門のとある教授、講義の中で学生にこう言った。

   今日は糖尿の患者さんの尿をもらってきた。これがそうだ。尿が少し
   甘いんだ。医者には知識もいるが勇気も必要だ。尿を舐めて確認する
   くらいが必要だ。

 とういうと、学生たちの見守る前で、指先に尿をつけてペロリと舐めて
 見せた
 学生たちは、騒然となるが、講義には興味深々とひきつかられた。

   さぁ、みんなもやりなさい。尿そのものは、実に衛生的なもので
   心配ない。

 学生たちは、躊躇しながらもひととおり舐めおわる。
 そのあと教授はおもむろにこういった。

   ところで、医者には当然、勇気が必要だが、冷静な観察力も必要である。
   私が尿につけた指は人差し指だったが、舐めた指は中指だったことを
   君たちは見落としたな。観察力が不足している。

 学生たちは、ひゃーと騒然となった。もちろんこれはジョーク。

こんな愉しいことを考えてみよう。


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<オススメ度>

   ★★★★☆+善玉ウソ菌

<読んで欲しい方>

   ・素敵なウソで幸せになりたい方
   ・ウソを上手に使いこなしたい方
   ・善玉ウソについて知りたい方

Posted by webook at 2007年01月17日 10:50