頭にも心にも訴える。
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●今日の一冊:【書く、話す、見せるテクニック】
あなたのビジネス文書とプレゼンの質がアップする。
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|L.A.シスコ 著 堂田 和美 訳
|ファーストプレ|2007年02月
|ISBN:4903241416|1,600円|
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<本のひらめき>
「世の中に成功の秘訣なるものがあるとすれば、それはうまく他人の心の中に
入り、他人の立場からモノゴトを扱うことが出来る能力である」
これは、ヘンリー・フォードの言葉らしい。いかにも成功者らしい含蓄のある
言葉だ。著者は、アメリカで文書と口頭のコミュニケーション講座を受け持つ
大学院の教授。本書は、そのエッセンスというわけである。
題して、戦略的コミュニケーション。それは、ある特定の組織目標を達成する
ための文書や口頭でのコミュニケーション行動を、計画し実行するプロセス
であると定義している。
人は誰も説得されたいなんて思っていない。いくらロジカルでも、そこに感情
というフィルターがあると白も黒に変わる。そこで、著者は、
コミュニケーションの構造として次のように整理する。
聞く手は、説得力の根拠を「パトス(感情)」におくこと
話し手は、聞き手の複合的な「エトス(信頼性)」を理解すること
そして、伝えたいメッセージには「ロゴス(論理)」が必要不可欠である。
また、コミュニケーションの状況が、ことの成否を分ける。
コミュニケーションの目的をまず事前に定義し
そのための戦略をたてる。
といったものだ。
ちょっと講義っぽいが、具体的なやりかたやプロセスの考え方が参考になる。
「およそ人を扱う場合には、相手を論理の動物を思ってはならない。相手は感情
の動物である。」(デール・カーネギー)
というわけで、戦略は、こういう点にも気を配る必要がある・
最後に、パワーポイントの使い倒れ、使い負けに要注意・・というメッセージ
があり、ちょいと考えさせられるものがあった。
<僕の思いつき>
パワーポイントは、僕もよく使うけれど、それをまずありき、前提にして考え
てしまうといけないのかもしれない。
今度は、ちょっと違うスタイルに挑戦してみよう。
寺子屋風がいいかな。
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<オススメ度>
★★★★+書く話す見せる
<読んで欲しい方>
・コミュニケーションをうまくとりたい方
・プレゼンをよくしたい方
・いい文書を作りたい方