命があるっていうのは、使える時間があるってことなんだ・・・
この本は、聖路加病院理事長、日野原先生が子どもたち(10歳の君たち)に語りかける命の授業である。大人が読んでもジンとくる素敵な「なにか」がある。
2006年10月で95歳になった日野原先生。「いまも患者さんの診察をする現役の医師です」と語りだす。
からっぽのうつわのなかに、いのちを注ぐこと。
それが、生きるということです。
他の人のために
きみはどれだけの時間を使っていますか?
きみが今日流した涙は
だれかのなみだをわかるためのレッスンかもしれません。
遺伝子がきみのなにもかもを
きめてしまうわけではありません。
などなど、静かで穏やかに・・・そして深いメッセージが伝わってくる。
「十歳のきみへ」の前に、40代なら四を、30代なら三をつければ、そのままいける。そんな普遍的なメッセージがたくさんある。あー、日野原先生に会いたくなった。
最後に、日野原先生の講演(授業)を受けた小学校の生徒さんの感想文が掲載されている。
私が、日野原先生の話を聞いて一番心に残ったのは「どの夢でも、人を助け
られるんだよ」という先生の言葉でした。私は、そのとき、すごくうれしか
ったし、「パン屋になっても、人をたすけられるんだなあ」と思いました。
将来、パン屋さんになりたい四年生の女の子
心がじんときました。一番感じたのは「命がある」ということは「使える時
間がある」ということだと言われたことです。私は、この一生の中で自分の
やりたいことだけは、やっておきたいと思っていました。でも、先生の話を
聞いてからは、自分のためだけではなく、人のために、何かをしたいと思い
ました。 6年生の男の子
なんと、感受性豊な生徒たちだろう・・・。
自分も小学校に戻って、こんな言葉のご馳走をいただいたような気分になれた。
小学校で話ができるようになろう・・・。うん。
★★★★★+命という時間
・命を大切にしたい方
・誰かを許したい方
・人生を創り上げていきたい方