くすりとわらって、ちょっといい。
毎週日曜日の夕方「笑点」の時間は、楽しみである。TVは見るな!と口うるさいお父さんもこの時間だけは、子供たちを誘う。
さてその笑点の元気印、林家たい平さんは、とてもユニークな活動をしている。歌をCDにして出したり、イラストを書いたり、そして、本を出したり。実はこれ、二冊目の著作。
この本は、たい平師匠が、全国各地を歩いてひろったとっても愉しい御噺。クスリと笑えて、なるほどと納得。体と心によく効く、おすそわけである。
例えば、講演会の司会で、「とっても出にくい紹介のされ方」なんてのがある。
えー皆さん・・・今年は笑点メンバーのどなたかに来てもらおうという
ことになり、出演交渉をいたしましたが、やはり皆さん忙しく、スケジュ
-ルがあいませんでした。ですから、今年はこの方でご勘弁ください。
ではお呼びいたしましょう、林家たい平さんです。どうぞ!
とか
このところ、立派な先生方のお話を聞いてまいりましたが一向に景気も
よくなりません。ですから、今年はバカな話でも聞いて笑おうじゃな
いかということで、この人をお呼びしました。それではたい平さん
お願いします。
とか。うーん、これは出にくい。笑
このほか、情緒豊ないろんな話がいっぱいある。
ちょっと小粋なお百姓さんの話も素敵だ。熊本のトマトつくりのおじさんの話。
俺たちは、トマトに関してはプロだと思われてるけど、そんなこと全く
ねぇさ。だってよ、太陽の下で育て上げる露地ものだったら、一年に一回
しかチャンスはねぇんだぞ。そう考えたらよ、俺なんてまだ30回しか
トマト作ったことねぇんだもの。これからだってあと20回つくれるか
わからねぇし。全部で50回しか作ったことねぇのに、プロなんて呼ばれる
の恥ずかしい。そりゃ、あんたよりは、トマトのこと知ってる程度よ。
俺さぁ、百姓って呼ばれ方好きなんだ。いい言葉だぞ。百の手間暇かけて
ものを生み出すって意味だと思ってるんだ。・・・だから俺は日本一の
農家じゃなくてさ、日本一の百姓になりてぇんだよ。
なんて謙虚で素敵なお百姓さん。そして、仕事に向き合うその気持ちが清々しい。
うーん、まだ僕も、青い・・・かも。
★★★★★+ざぶとん一枚!
・ちょっと愉しい話がききたい方
・うれしい話を耳にしたい方
・落ちのある話を聞きたい方