Mosoは、実現する!
2007年3月30日、東京にもザ・リッツ・カールトンホテルができた。高野さんのジェイカレッジ講演にあったように、リッツの秘密(ミスティ-ク)は、とても魅力的である。
本書は、ザ・リッツ・カールトン東京の総支配人、リコ・ドゥブランクさんと一人の女性、井上富紀子さんの共著である。リッツ東京の宣伝になるタイムリーな本と言えなくもないが、実は、この本は、おおいなるMosoの果てに生まれた不思議な本なのである。
井上さんは、2005年、リッツ・カールトン大阪のセミナーに参加した。しかもそれは、はずせない仕事が入った夫に代わっての代理出席。感動セミナーのあと、井上さんは、ふとこんなMosoを抱く。
世界中のリッツ・カールトンに行ってみたい。
これが、本書が生まれた最初のゆらぎ。
井上さんは、リッチなセレブというより、車は15年以上も同じのに乗り、スーパーで、6個300円がいいか、10個で450円がお徳か、手にしたみかんで悩むような主婦の方。一泊10万円前後もする世界中のリッツ・カールトンをめぐるなんて・・・というのが普通の思考パターンだ。
神の啓示を受けたくらい衝撃的だったという井上さんは、そのいわば無謀なことを実行に移してしまう。
そこから、本書の素敵な物語が始る。
中に書かれているミスティークなエピソードは、読んでのお楽しみとしておこう。世界のあちこちで、素敵なおもてなしをうけた井上さんがその体験談を語り、そのエピソードの裏側と心を、リコさんが解説している。
Moso has come true! な本である。
ちなみに、井上さんは、リッツ・カールトン東京の第一号ゲストとして、テレビや雑誌社などおしかける中、ロールスロイスに乗ってホテルに入られたそうである。(1年10ヶ月ほど前のMosoは、とんでもないことになった)
リッツ・カールトンにある「Pride & Joy」の思想がうらやましい。ハウスキーピングの人も、フロントの人も、はるか向こうに目指すものを共有し、行動する権限を与えられ、仕事を愉しんでいる。
こんな会社で働きたい・・・と、多くの人が思うそんなホテルだ。
この本を読んで、自分の会社もぜひ、そんな風にしてみたい・・・と強く思った。
そして、井上さんのように、強く思えば叶うということを、この本から感じた。
感じることは、行動に移せる。
できること、わくわくすること、愉しいこと。やっちゃおうじゃぁ、あーりませんか。
★★★★★+紳士淑女の愉しみ
・リッツカールトンの秘密を知りたい方
・東京リッツに泊まりたい方
・感動物語が好きな方