あなたの感性にピッタシはまる会計の本!
「(元)会計士」を名乗る田中さん、いやほんとに、会計士だけに留めておくのは、もったいないような方だ。田中さんは、なにやらいろんな活動をされていて、もはや「元会計士」・・が定着しているかも:笑
さて、今日の本は、田中さんによる歴史的会計の解説「点と線」からスタートしている。点と線というのは、貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)のことである。この解説をはじめて聞いたのは、2006年初めにあったジェイカレッジの時。志の吉さんとのジョイント講演(公演)のときだった。
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B/S P/L B/S P/L B/S
という解説に目からウロコがぽろんぽろん。点は結果、線は原因、点はストック、線はフローということだ。
本書は、決算書を書くためではなく、読むためのトレーニング教材を提供するおそらく会計関係の本で、初めての「わくわく」しながら「ラクラク」学べるブックレットではないだろうか。
B/S、P/L、C/S、会計分析とわかれて、日ごろ日経新聞などでなじみの企業がクイズ形式で登場する。
会計の用語は、正直分かり難いものが多い。資産と資本・・・似てる言葉なのにまったく違うし、借方貸方はもう混乱の極み。そんな中で、田中さんのこの本は、実に右脳的にすっきり理解できる。クリアな図解コンセプトがうれしい。
なーんだ、そういうことだったのぉ、早く言ってよ!という図解がいっぱいだ。
この春、会計や経理に所属する人は、必読。また経営者の人も、もう一度自分の常識をこれで校正しておくといいかも。(案外、知ったかぶりの役員は多いから:笑)
本書には、たくさんのクイズがある。例えば、キャッシュフローの図解で、「トイレ対決」なんてのがある。トイレやお風呂でよくみかけるINAXとTOTO。さて、どっちがTOTOでしょう? というもの。
あるいは、B/Sの図解で、伊勢丹、高島屋、三越を見分けるのもある。
リアルにある企業で、会計はこういうふうに使うんだぁという感覚を味わえるのが最高にうれしい。
★★★★★+右脳で会計
・会計のことをスッキリわかりたい方
・会計のキモをつかんでおきたい方
・新人さんに会計を教えるハメになった方