天才になる練習・・・
レオナルド・ダ・ヴィンチ。天才の代名詞のような人は、どんな頭の使い方をしたのか。どんな思考法をしていたのか。実は、考えてもみなかった。
本書は、97年にだされた「How to Think Like Leonardo da Vinci」という原書の翻訳である。原書は、24カ国に翻訳されたベストセラーで、やはり誰もが天才の考え方や思考法には興味があるようだ。
著者は、ダ・ヴィンチの研究から、その知恵と感性をどうやって日常に使えるかを7つの法則として引き出してくれた。
好奇心、検証、感性、ぼかし、藝術と科学、身体、関連
この7つである。それぞれに具体的なエクササイズがついている。
とくに好奇心の項目はとても面白い。疑問を持つ・・・のところで、空を飛ぶ鳥についての疑問が紹介されている。
鳥にはなぜふたつの翼があるのか。
鳥にはなぜ羽があるのか。
鳥はどのように飛び立つのか。
鳥はどのようにスイードを落とすか。
鳥はどのようにスピードを上げるか。
鳥はどこまで高く飛べるのか。
鳥はいつ眠るのか。
鳥の視力はどのくらい。
鳥は何をたべているのか。
など、へぇ・・・そんな風な疑問もあるのか! とちょっと驚く。疑問を持つ練習も要りそうだ。笑
さらにその後は、沈思黙考、意識の流れに任せて書き留める、なぜ・どうしてと問い続ける・・・などのエクササイズが続く。
また、感性を研ぎ澄ますのも楽しい。例えば、会話や音楽が途切れた瞬間の、あるいは鳥のさえずりの合間の静寂を聞く練習をする。触れて聴くエクササイズ、などはさすが天才のやることは違うな・・と感心。
そして本書で一番の驚きは、「矛盾や不確実性、曖昧さといったものがもたらす緊張に耐え、それを受け入れることができた能力こそが天才たらしめた」というくだりである。
天才の頭がちょっと覗けるかも。
いきなり天才になることはできないが、天才的な思考方法とか、習慣とかはマネしてもいい。
この本に書かれているいくつかのやり方をちょっと試してみるのもいいね。
とくに「好奇心」というのは、いろんなもののエネルギーになるような気がする。面白そう・・と思ったことは、ちょっと触ってみるといいね。
★★★★+科学と藝術
・ダ・ヴィンチに関心ある方
・天才にちかづきたい方
・好奇心を駆り立てたい方