2007年04月29日

校長先生になろう! ~ 藤原和博 + 戦わない経営・特別企画

誰でも1週間で校長先生になれる!?

書籍情報

校長先生になろう!
校長先生になろう!
posted with amazlet on 07.05.05
藤原 和博
日経BP社 (2007/03/21)
売り上げランキング: 290

本のひらめき

ジェイカレッジに藤原さんをお招きしたとき、「これから全国に3000人の民間校長先生を作ります!」と宣言されていた。講演の中でも触れられていた教育の荒廃の原因は、家庭、地域社会、学校・・・これらの3つが同時に揺らいでいるからこそおきているという。

例えば、家庭。家でTVを観ている時間はおおよそ一年で800時間、学校で勉強する時間も実は一年で800時間。な、なんと! それを許している家庭で、子どもとの対話がどれほどあるのか!。TVは見ないにこしたことはない。

また、昔はいた世話焼きのおじさん、おばさん、近所のおじいさん・・などが核家化・都市化の中で失われてしまった。それは古きよき「ナナメの関係」だ。

こうしたことが遠因となり、最後は学校にしわ寄せがいって様々な問題をひきおこしているのが実態だという。だから、イジメや学級崩壊など様々な学校の問題は、実は学校だけの問題ではなく社会問題なのである、と藤原さんは喝破する。

そこで、これまで和田中学校で実践されてきた学校改革、地域本部の創設などをベースに「ビジネスパーソンよ、校長になろう!」とゲキを飛ばすのがこの本である。

7日間で校長になれる!と聞けば、えっ?と大いなる疑問と期待感が浮かぶ。

  あなたも、校長になれる。
  特別な資格はいらない。
  民間からの公募の場合には、教員免許もいらない。
  ただ「志」と学校をマネジメントするチカラがあればいい。

「はじめに」は、こんなメッセージで始まる。
学校をマネジメントするチカラとは?との問いに答えるのが本書である。

7日間で校長になるための準備ができるような構成になっている。

1日目:校長になるための条件
2日目:学校、教育委員会の現実
3日目:教育現場のキーワード180(校長養成マニュアル)
4日目:校長が変われば学校が変わることの証明。和田中の真実。
5日目:子供たちのコミュニケーションの実態
6日目:日本の教育と社会の姿
7日目:よのなか課のワークシート

藤原さんの生き様を繁栄した、渾身の学校改革、教育改革、社会改革の書である。新しい「校長先生」と「PTA」の誕生をMosoする超おすすめの本。


僕の思いつき

この本を読んで、自分も校長先生になってみよう・・・と思う方が、たくさんでてきてほしいと思う。

もちろん、生半可ではいかない。人生や生き方を問われる。それでも仕事一筋様々な経験と積み、部下を養成し、プロジェクトを進めてきたあなたなら、最後にチャレンジしたいスバラシイ「職業」ではないだろうか。

団塊の世代が、ビジネスの一線を退きつつある今、新たな挑戦目標が、ここに提示されているように思う。

それから、まだ若いビジネスパーソンや学生の人たち、そして私立中学に子供を入学させたいと考えているお父さんお母さんにも、この本は是非読んでほしい。なぜなら、そこには、自分たちの人生や生きる存在価値を問う深い問題提起もなされているからだ。

いざ、よのなかを変えるムーブメントに参戦!



オススメ度

★★★★★+学校&地域&家庭

読んで欲しい方

・公立中学の校長先生になりたい方
・地域社会を変えたいと思う方
・教育をなんとかしたいと思う方

Posted by webook at 2007年04月29日 20:38 | TrackBack