そういう時って、確かに・・・。
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●今日の一冊:【やまだ眼】
見抜かれた真実。
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|山田一成/著 佐藤雅彦/著
|毎日新聞社|2007年02月
|ISBN:4620317942|952円|256P
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<本のひらめき>
世の中には、微妙な真実というものがある。微妙な・・という表現は、ビミョ
ウだが、ようするに「あまり意識はしていないけど、言われてみれば、確かに」
みたいな感覚のことである。
本書は、世の中のそこかしこにあって、ふだんあまり意識はしないけど、深層
心理的にはもっている、そんな真実を切り取って、表現したものだ。
山田一成さんの着眼点を、佐藤雅彦さんが分析する・・・そんな本である。
例えば、
電話に出て欲しいと思ってかけてるんだけど
相手が出なかったら
なにかしらホっとする時がある。
本当に正直に言えば、
リモコンの表面についているビニール
はがしたくない。
ちゃんとした文章にかぎって、最後に
「乱筆乱文失礼しました」と書いてある。
などなど、心の底にゆらっと存在している機微を、ひろったところがうまい。
へぇー!というオドロキでもなく、知らなかった!というお徳感でもない。な
んともビミョウな味わい。日本人でよかったねぇ。
<僕の思いつき>
ふと気になったこと。
あれって思ったこと。
ずっと気になってること。
いつかは言ってみたいこと。
TODOリストにものらない、ささやかな心の動き。これを捉える練習をした
らエッセイストになれるかも。ブログに書くなら、こういうのもいいねー。
しまりかけたエレベーターに飛び込む。
ふとみると、後からほかにも続いてやってくる人がいる。
早く閉めてよ~・・と心の中で叫ぶ自分がいる。
扉一枚へだてたこの瞬間。
人はたしかに立場を変える。あー、人間だもの。
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<オススメ度>
★★★★★+微妙な真実
<読んで欲しい方>
・微妙な真実を活写したい方
・ニヤリとしてみたい方
・言葉に敏感な方