2007年05月01日

社員の幸せを追求したら社長も成果主義も不要になった! ~ 日下公人 + 高萩さん@TV

こんな会社があったのか!

書籍情報

社員の幸せを追求したら社長も成果主義も不要になった!
日下 公人
ソニーマガジンズ (2002/02)
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本のひらめき

以前、面白い会社があるよと、ちょこっと紹介したメガネチェーン、株式会社21の常識破れの経営を紹介した本である。

この会社は1986年、リストラ中年4人によって創業された。

社是は「21は社員の幸福を大切にします。社員はみなさまの信頼を大切にします」というもの。会社の社会的な使命より社員の幸福を優先しているのは、「社員が不幸であれば、お客様を幸せにできるはずがありません」という理由からだ。

社員が不毛なノルマにあくせくしたり、社員同士の競争で奪い合ったり、利益のために、お客様のことが二の次になったり・・・。そんなことはありません!という会社でも、よく考えてみると、美しい言葉の陰でどこかこんな不条理を感じているところはないだろうか・・・。

この会社は、

 いっさいの利益を社員で山分けし、顧客にも還元する。(利益を残さない)
 株主は社員で、社員による共同経営(仲間主義)
 人事破壊で合理化(間接部門がない、管理職もいない)
 社員間の競争排除(ノルマ・目標設定せず。成果主義もなし)

競争がないというのは、こういうことだ。支店や店舗間の売上競争があれば、忙しい店に、暇な店から応援部隊がいくなどということは、誰も考えない。競争だから仕方がない。でも、これは本来の姿とは程遠い。だから競争を排除しているのだという。うーむ。

僕もこれまで人事評価の会議に何度もでたが、なにかヘンだった。それは、運用とかの問題ではなく、そもそもの考え方からきていたのかも・・・。

なんだかこれまで常識だと思ってきた会社のしくみが、まったくひっくり返るような刺激がある。

人事部長さんは、だれかカウンセラーを頼んでから読まれたし!(笑)


僕の思いつき

この本で紹介されている会社は、広島にある。ヒロシマスタンダードで立派にやっていると著者の日下さん。これがやがてニッポンスタンダードに、グローバルスタンダードになるかもしれない。

アメリカのグローバルスタンダードには品性がない!と日下さん。確かに。富める人もそうでない人も、なんだか影がある。

そこへくると、この株式会社21などは、なんだか人間っぽくっていい。

広島へいったら、森岡まさ子おばあちゃんと、株式会社21を訪ねてみよう。



オススメ度

★★★★☆+破常識な経営

読んで欲しい方

・誰のための会社なのか考えたい方
・社員の幸せを考える経営者の方
・自社を珍しい会社にしたい方

Posted by webook at 2007年05月01日 20:31 | TrackBack