企画作りを仕事にしている人がいる。プランナーとか、マーケティング企画の人とか・・・。そしてそこには「ヒットメーカー」とよばれるカリスマプランナーもいたりする。そういう人たちに共通するふたつの秘密。それが本書のテーマである。
秘密のひとつは、優れたアウトプットを生み出すシステム。もうひとつは、アイデアの二段階抽出法である。
情報の収集、整理、アイデアの蓄積、メモ、会議、企画書の書き方、プレゼンなどネタから企画をプレゼンするところまで、さまざまなハックを紹介している。
面白いアイデアを生み出すということは、情報の間のケミストリーを起すことだという。異分子が合わさってまったく違う価値を生み出すプロセスは楽しい。これを意図的にやるようにすれば、それはひとつのシステムといえる。言葉のマトリクスで異なる言葉を組み合わせたりするのもそのひとつ。
アイデア二段階抽出法というのは、情報をまずはたくさん書き出す(Feel)、そのあと共通性や関係性を考える(Think)という二段階で、アイデアを考えようというもの。
チームでプロジェクトをクリエイティブに進めるときのコツに、共通言語に笑いの要素を取り入れるというのも面白い。アルファベット3文字を、ベタな日本語からつくるとか・・・。
また、みんなで「ランチ・ミシュランをつくる」とか「ミニ・ライブラリーを職場につくる」なんてのもユニークだ。これは、一般の職場のコミュニケーション活性化にも使えそうだ。
情報の海から、ひらめきとアイデアを生み出すしかけ、マネしてみたい。
広げて絞るプロセスが、企画立案を行うときには発生する。その過程をいかに面白く、そしてクリエイティブなプロダクトを生み出すかは、やはり、いきあたりばったりではなく、何らかの工夫が欲しい。
加藤昌治さんの本や、アイデアに関する本からそうしたハックスを取り入れながら、面白いMosoを膨らませてみたい。
言葉のケミストリーを、意図的に生み出す工夫を日常の中で積極的に行う習慣をもつのもいいねー。(ちなみに著者は、ケイタイのメモや、カメラを使っているらしい)
★★★★☆+情報ケミストリー
・面白い企画をどんどん出したい方
・アイデアマンになりたい方
・面白いチームをつくりたい方