2007年05月11日

生き方 ~ 稲盛和夫 + 規と気の間に・・


   楽観的に考え、悲観的に計画し、再び楽観的に行動する

書籍情報


生き方―人間として一番大切なこと
稲盛 和夫
サンマーク出版 (2004/07)
売り上げランキング: 489

本のひらめき

稲盛さんの経営や人生哲学に心酔している方は多い。京セラ、KDDIなどの企業の創業者が稲盛さんというくらいしか頭になかった僕だが、改めて、その考え方や思いにふれてみたくなって、本書を手にとった。

本書には下記の人生方程式が登場する。

  人生・仕事の結果=考え方x熱意x能力

この中で、最も重要なのが考え方。本書のテーマでもある。なぜかといえば、考え方には、+とーの記号がつくので、へたをすると、数値はでかくてもマイナスになっちゃうことがある。掛け算だからねー。

成功して尊敬される人もいれば、ヘイの中で孤独になる人もいる。それは、考え方に記号があるからだ。

そして熱意。これは、「ど」とか「狂」がつくほど、つよく心に思い、無意識レベルにまで到達するくらいの情熱を傾ければ、なんだってできるよ・・ということだ。

能力。今でも能力の一番典型的なはかり方は、学歴。しかし、京セラの歴史の中でもどうやら、優秀でクールな人じゃなく、多少鈍で努力家のほうが大成したという例は多いらしい。

もうひとつ、印象的なのが

  楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する

というスタイル。面白いアイデアも、優秀で杓子定規な人に相談すると、ダメだし要因をくさるほど提供してくれる。だから、この段階は、Moso系のノリのいい人が必要だ。それから先の計画には、緻密な頭もいる。そして、実行は、やっちまえーみたいなノリもいる。そういう人がほどよくあつまる仲間はいいね~。

宇宙に響きあう生き方働き方。それには、シンプルな思考と、流されずに努力を続けるスタイル、そういうものが必要らしい。

稲盛哲学に触れられる一冊。


僕の思いつき

稲盛さんは、松下さん、本田さんなど日本の働く思想の源流みたいな方から直接、感じ取ったものがあったようだ。結局、人は、いろんなものがつながっているんだなーと思える。

僕達がビジネス書などで、心に感じ、素敵だなぁーと思うことは、いろんな意味で過去の歴史や文化、思想、人々に連なっている。

目には見えない人の思いや魂・・そういうものに乗っかって、人類の叡智は繰り返し繰り返し、さまざまな言葉で語られながら、進化してきたのかもしれない。

稲盛さんの紡ぐ言葉もそういうものの一つなのであろうか。

近くにいるあの先輩、尊敬するあの人、そういう人の言葉や「気」も、またそういうストリームの一つなんだろうねー。



オススメ度

★★★★★+狂&ど

読んで欲しい方

・会社をまっとうに発展させたい方
・誇れる生き方をしたい方
・熱中したい方

Posted by webook at 2007年05月11日 13:10 | TrackBack