2007年05月15日

草野球な人々 ~ イトヒロ + 

   いのうえひさし・・・のようなおかしさ。

書籍情報

草野球な人々
草野球な人々
posted with amazlet on 07.06.03
イトヒロ
オンブック (2007/04/30)
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本のひらめき

今日の本は、オンブックという新しい出版スタイルから生まれた本である。著者のイトヒロさんは、現在、脳腫瘍を患って二年ほど入院生活をしている方である。これまでずーっと草野球にまみれて(年間70試合ほど)きたのに、それができない。ベッドに横たわりながら書いたのがこの本。

見る夢は草野球のことばかり。そんなイトヒロさんは、対戦相手やチームメイトのことを、面白ろおかしく描き出している。

どこか、いのうえひさし氏の文章を彷彿とさせる、軽快でクスリと笑えるところが好感だ。(電車の中で、かなり腹筋をゆするはめになった:ククク)

著者は、僕と同年代の人。だから草野球は、ほんとに草の匂いのする草野球。叢にまぎれたボールを捜すほうが、試合の時間より長い・・そんなのどかな時代が確かにあった。

今の子供達には、そういう自由な環境がないという。確かに。子どもだけで勝手に野球ができる環境はどこにもない。大人がグランドを予約し、監督やコーチがいて・・・。いいようなよくないような・・。

さて、本書は、いろんな選手が登場する。円月打法の「動物」と呼ばれた人、「いかん投法」「すまん投法」のピッチャー、ボールの持ち方を知らなかった魔球のピッチャーなどなど、見開き2ページほどに収まる文章に、草野球の楽しさと人間味あふれるユーモアがいっぱい詰まっている。

野球好きな方もそうでない方も楽しめる一冊。


僕の思いつき

この本は、オンブック(デメ研の橘川さん主宰)で発行された新しいスタイルの出版である。詳しくは → http://www.onbook.jp/

きのう、その橘川さんのアジト(笑)にいってきた。まさにいろんなMoso企画が生まれそうなそのアジトは、独特の雰囲気がただよう・・・。

出版は、ビジネスのためにあるのか、それとも世の中に送り出したいコンテンツのためにあるのか・・・そんなところから、オンブックの問いは始まる。

このコンテンツは、世に出るべきだ・・・そういうものをメキキしながら、著者を応援する仕組み・・・それがオンブックにはあった。すばらしい。

ここから、何かが始まりそう・・・

それはともあれ、今日の本は、なんだか心がホッコリするおかしさと、草野球の匂いがする本だったなぁ。



オススメ度

★★★★☆+匂い芳し草野球

読んで欲しい方

・草野球大好きという方
・子どものように遊びたい方
・親しい友達を描きたい方

Posted by webook at 2007年05月15日 12:00 | TrackBack