歴史と科学と動物と・・・
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●今日の一冊:【やっぱりペンギンは飛んでいる!!】
拝啓、ホントに「鳥」ですか?
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|いとう良一/著 佐藤克文/監修
|技術評論社|2007年04月
|ISBN:4774130648|1,580円|223P
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<本のひらめき>
ペンギン。あの愛らしい姿は動物園でも人気者。JTのスイカもペンギンを模
写したものになっている。(モデルは、アデリーペンギンか)
今まではただかわいいだけだったペンギンなのだが、この本を読んで、いろん
なことが分った。人間とのかかわり、体形の秘密、極寒の中での子育てなど、
へぇーなことがいっぱいだ。
ペンギンの語源は、スペインゴの「太っちょ」を意味する penguigo ペングィ
ーゴが訛ったものだという。
もともとは、北半球に生息していたオオウミガラスに対する呼び名だったが、
15世紀後半の大航海時代に南半球でも同じようなトリがいる事がわかる。そ
れを、海の男たちがペンギンと呼んだのがはじまりらしい。スペインが覇権を
もっていた時代の話だ。これは欧米人の歴史観からの話。
実際は、南半球では4000年も前から人とペンギンの遭遇はあったらしい。
またペルーやチリの漁村では、どの家でもペンギンをペットや食用として飼っ
ていたらしい。
ペンギン=寒い場所というステレオタイプがあるけれど、実は寒さが苦手なペ
ンギンもいるという。ガラパゴスペンギンは、赤道直下で暮らしているのだ。
日本には、欧州人がペンギンを発見した後、200年後くらいの江戸時代にペ
ンギンの情報がもたらされる。イタリア人宣教師、シドッチだ。
こうした歴史の話の他、「なぜツートンカラーが多いのか」「なぜしもやけに
ならないのか」「水中と空気中でとうやって見ているのか」など、さまざまな
疑問を科学的に教えてくれる。
子どもといっしょに読むと楽しいかもね。
<僕の思いつき>
ペンギンは、ヨチヨチあるくが水中ではスマートに泳ぐ鳥・・ペンギンといえ
ば、この程度しか知識をもっていなかった。ところが、本書を読むと、実に
興味深い事実がいっぱいあった。
普段なにげなく見ているもの、作業していること、聞いていること・・・など
をちょっとつっこんで調べてみると面白いかも。
Wikiなどで、たくさんの情報があるから、いまは、そういう愉しみが迅速
にできるいい時代になったね。
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<オススメ度>
★★★★+摩訶不思議な鳥
<読んで欲しい方>
・ペンギンが好きな方
・ペンギンの生態を知りたい方
・ペンギンの歴史に興味ある方
<欲しくなっちゃった方は>
・アマゾン http://tinyurl.com/yrhsoh (日本の方)
・富士山コム http://tinyurl.com/g4qd (アメリカの方)