正論、異論、麻生論
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●今日の一冊:【とてつもない日本】
日本の底力はまだまだ凄い
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|麻生太郎/著
|新潮社|2007年06月
|ISBN:410610217X|680円|190P
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<本のひらめき>
ここんところ麻生太郎さんの本が矢つぎばやに出ている。先日ダカーポでも特
集が組まれていた。参院選を前に存在感を訴える意図もあるのだろうか・・。
そんなシワクがあるかなかははさておき、本書は、麻生太郎氏の考えと人とな
りをにじませるなかなか面白い本である。
教育崩壊、格差社会、高齢化問題、ニート問題など、メディアは暗いニュース
ばかりを喧伝しているが、「日本はまだまだ捨てたもんじゃない」という未来
へのメッセージを語っている。少しダミ声で話す口調そのままに、多少過激な
意見も述べられているが、それがかえって好感だ。
例えば、ニート。あれはいかん!というのが世の中の論調だが、ちょっと待て
という。「ニートは、ニートのペースで生きていくことを認めてもいいのでは
ないか。あれもスローライフの一種だ、くらいの余裕をもってみることも、時
には必要ではないか」という。
また、高齢化も暗い未来の予測のようにいうが、そんなことはない。老化は、
退化ではなくどこまでも進化だ、という。
外交の話、靖国の話、マンガの話など「正論」とは趣を異にする「異論」を展
開している。
ちょっとやんちゃでバンカラな雰囲気が「美しい国へ」の安倍晋三首相の実直
品行方正さと好対照をなしている。
人を知るのは、なかなか面白い。
<僕の思いつき>
時の人が、アピール狙いで書く本は、それなりに冷静に読む必要もあるけれど
その人を知るきっかけになる。
地を出して本を出すのは、リスクを伴ったチャレンジでもある。政治家は、そ
ういう発信をもっとやってもいいのではないだろうか。
また企業のお抱え本的なものも、あざとさと正直さのびみょうなサジ加減をま
ちがえなければイケるかもしれない。
チャレンジ、チャレンジ。
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<オススメ度>
★★★★+元気な日本
<読んで欲しい方>
・政治家に興味のある方
・麻生太郎ってどんな人?という方
・マンガ好きな方
<欲しくなっちゃった方は>
・アマゾン http://tinyurl.com/25e7om (日本の方)
・富士山コム http://tinyurl.com/g4qd (アメリカの方)