この本、なんだかめっちゃ刺激的!
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●今日の一冊:【ソーシャル・ウェブ入門】
Google,mixi,ブログ…新しいWeb世界の歩き方
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|滑川海彦/著
|技術評論社|2007年05月
|ISBN:4774130818|1,580円|239P
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<本のひらめき>
このメルマガをお読みの読者の方は、きっと Google や Mixi や Amazon・・
といったウエブサービスを使いこなしている方が多いと思う。もっといえば
RSSやWikipedia、YouTube,はてな・・・と数えていけ
ばきりがない。
本書は、すっかり浸透した感のあるウエブ2.0を代表するような新しい世
界をとてもわかりやすく、かつ興味津々なとんがりネタを駆使しながら解説
している。
ソーシャルというのは二つの意味があるという。ひとつは、グーグルカレン
ダーのように情報を共有するという手段としてのソーシャル化。も一つは、
ソーシャ化すること自体を目的とするものだ。SNSに代表される。本書は
Webの進化のうち、こうしたソーシャルな部分にフォーカスしている。
ウエブの歴史や、創業者の紹介など、へぇーそうだったんだぁという知識は
好奇心をいたく刺激してくれる。そして、技術やサービスの紹介にとどまら
ず、その社会的な意義や変化の深層にも触れているのがいい。
僕たちが普段使っているウエブサービスを、人に説明するにしても、その背
景やとんがったエピソード、インパクトのある画像などを駆使すると、読み
手の好奇心レベルは格段にあがる。この本は、そういう意味でも秀逸だ!
本書には、読んでいてちょっと普通のウエブ解説書とは違うな・・・という
そんな雰囲気がある。香りといってもいいだろうか。変化の予兆に心躍る西
海岸の雰囲気といったものがある。この本を読んで、思わず人に勧めたくな
ってしまうのは、まさにVIRAL(バイラル)的だ。
この本を薦めてくださったデメ研の橘川さんが「滑川くんはね、ほんとどん
な質問にも的確に答えてくれるすごいヤツなんだ」とおっしゃっていた。
その意味が、この本を読んでよ~くわかった。
<僕の思いつき>
YouTubeのソーシャル共有パワーの秘密、という項目で、有名なコメ
ディアンが率いる野球チームのビデオの件が紹介される。
所属のお笑いタレントが不祥事を起こした翌朝、相方が自分の番組の冒頭で
涙ながらに謝罪した。そのシーンがネットにアップされたところわずか24
時間で300万回もダウンロードされたという。(動画は、テレビ局の要請
で削除されている)
あー、そういえば欽ちゃんの野球チームの話があったなーと思い出すが、T
Vや新聞でしかそれを知らなかった人は、その裏で300万回ダウンロード
されたというすごい事実に驚く。
さて、いろんな変化の波の中で、未来を読むのは楽しい。いろいろとMoso
したくなるが、Web2.0の生みの親、ティム・オライリーの言葉を引用
しておこう。2007年の発言。
10年後には、ネットはあらゆるものの中心になっているだろう。だが
我々は、それを「Web3.0」とは呼ばない。なぜなら、次にくる
変化は現在のビジネスの枠組みを越えるものになるはずだからだ。
インターネットは今以上にビジネスと社会の中心的にあるが、それは
すでにWebに収まりきれないものになっていく。
なんだか意味深だねぇ・・・。未来(5年後)のWeb社会がどんなふうか
空想してみるのも、また楽しからずや!
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<オススメ度>
★★★★★+ソーシャルウエブの歩き方
<読んで欲しい方>
・ウィキペデイアなどなんで成り立つんだろうと感じてる方
・ウエブツールの恩恵に浴している方
・ウエブの歩き方を知りたい方
<欲しくなっちゃった方は>
・アマゾン http://tinyurl.com/2u3dqw (日本の方)
・富士山コム http://tinyurl.com/g4qd (アメリカの方)