デザイン力の時代?
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●今日の一冊:【Think! No.22】
デザイン思考力
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|東洋経済新報社/著
|東洋経済新報社|2007年08月
|ISBN:4492830235|1,800円|
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<本のひらめき>
今号は、「デザイン思考力」がテーマ。
ん?なにそれ・・・っていう方もいるかもしれない。本書の定義によれば、
これからのビジネスの世界でキーワードになるのは「デザイン」だ。
デザインとは、表面を美しく見せることに加え、「設計する」「立案する」
といった意味も含む。
問題解決のために思考や概念を組み立て、それをさまざまなカタチで表現
することであり、それができる能力を「デザイン思考」と呼ぶことにする。
うむ。なるほど。概念を組み立てるとか、コンセプトを創るといったところも
デザインだ。つまり発想の源流もデザイン力。
今もっとも注目されるのは、携帯電話のデザイン。iPhoneは、まさにデザイン
の勝負ともいえる。
7.24は、ジェイカレッジにボストンコンサルティンググループの日本代
表、御立さんを向かえ、「戦略脳」の話を伺った。実は、そこにもこのデザ
イン思考のことが登場していた。
デザイン思考には(実はほかにも様々な場面で)、右脳と左脳のバランス、
というかロジカル思考とひらめき思考が大切という。カタチあるモノを創る
ときだけでなく、カタチの見えないものをデザインすることにも活かしたい。
この号には、マッキンゼー、一橋大学、資生堂などで濃縮されているデザイ
ン思考の知見が披露されている。
本書で注目したいのは、もう一つ。「MBB経営」(Management by Belief)
=思いのマネジメントだ。一橋大学の一条和生さんと多摩大学客員の徳岡晃
一郎さんのコンセプト。
西洋と東洋の融合の中に、今の企業が悩んでいる悩みに答えようとしている。
高田貴久さんの「ファクトベース思考」と、山岡隆志さんの「アドボカシー
マーケティング」の連載もおすすめ。
<僕の思いつき>
Googleで検索すればだいたいのことがつかめる。
それは事実。しかし、だから、それですべてオッケーと思うのはまだ早い。
ここにいけば、めざすべき出会いがある
これをみれば、だいたいの業界動向がわかる
カレにきけば、押さえるべき理論のつぼがわかる。
など、ツボを押さえた検索やつながりは、まだ従来の様々な方法が生きている。
Thinkは、そんなポジショニングの季刊誌かもしれない。
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<オススメ度>
★★★★☆+デザイン力
<読んで欲しい方>
・デザインが好きな方
・デザインという言葉を再定義したい方
・創造力を増したい方
<欲しくなっちゃった方は>
・アマゾン http://tinyurl.com/24o44k (日本の方)
・富士山コム http://tinyurl.com/g4qd (アメリカの方)