日本の子どもの未来のために・・・
ビジネス、政治、教育、スポーツ・・・さまざまな分野で「大人」が活躍して
いる。それぞれのフィールドで、成功したり成長したり年を経たりすると、多
くの人は最終的に、「人の教育や人材育成」の世界を目指すようになる。
後輩を育てたり、地域の子どもの育成を支援したり、途上国の子どもを支援し
たり・・・・道はさまざまだが、教育という貢献の世界は、なかなか魅力的な
のだ。
空手やキックボクシングなどの格闘技を極めた著者は、子どもたちの心の成長
を支援する活動を進めている。本書は、そんな著者の教育に対する考え方をガ
ツンとハードに語った本である。
いつの時代も、子どもは大人の鏡です。
日本人が豊かになって失ったもの。その一つが「本気」です。
話す、とは、諭すことや、一方的に何かを言うこととは違う。
本気で話すとは、子どもに話す機会を与え、それを真剣に聞くことだ。
など、大人の生き方論にもつながる考え方が示されている。
未来を作るのは子どもたち、それを応援するのは私たち大人たちの「真剣な」
生き様・・・なのだ。
子育て本といいながら、気づくことの多い本である。
本気で話す・・というのは、その前提として「本気で聞く」という大切なプロ
セスがある。
聞くというのは、聞き届ける・・・ということ。
ついつい、聞いたことへの感情が先立ち、いらついたり怒ったり、どなったり
してしまう。そこを押さえて大人しく聞けるのが「おとな」。
大人とは、おとなしい・・・態度からきているという。
自分の感情を抑え、冷静に受けとめる力こそ、大人の力量なのかもしれない。
★★★★☆+大人の本気
・お父さん
・お母さん
・先生