お客さんじゃなくて、応援者やファンを増やしたい・・
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●今日の一冊:【「愛される会社」の条件】
Buy Me Company から Love Me Company! へ
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|佐藤 玖美 著
|ダイヤモンド社|2007年07月
|ISBN:4478000980|1,500円|
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<本のひらめき>
CSR(Corporate Social Responsibility )が世間で注目されるようになって
しばらくたつ。
社会的責任とは何か。
環境への配慮とか自然を大切にするとか・・・。
地域社会と融合し、その発展に寄与するとか・・・。
社員がボランティア活動などに積極的だとか・・・。
企業統治がしっかりできているとか・・・。
いろいろあるけれど、とどのつまり、その企業の存在そのものが、社会に地球
によい貢献をしているか、製品やサービスが役にたっているか・・ということ
では、ないだろうか。
本書は、大前研一氏のビジネスブレークスルー大学院大学で著者が教鞭をとっ
ていた「マーケティング実践」という講義から、CSRに関する部分を再編集
したもの。
企業そのものが、どのように社会に貢献できるか、その実践方法を様々な企業
や団体(NPOなど)の事例を紹介しながら展開する。
著者の祖父、母などからひきついだ社会企業家としての魂と思想が、本書には
流れており、単なるノウハウ事例ではなく、思想を感じさせてくれる本である。
それを端的に表現するのが「BUY ME(うちの商品・サービスを買ってく
ださい)」ではなく「LOVE ME(うちの会社を愛してください。価値を
知ってください。)」を目指そうという考え方。
そうそう、お客さんじゃなくって、ファンや支援者がいる企業・・・って素敵
だよね!
スタバ、シャネル、J&J、さまざまなNPO,NGO団体などが登場する。
我が社の存在価値を見直す、よいきっかけになる本。
<僕の思いつき>
「新しい社会づくりの力=人数x意識x行動」というのがある。
グローバル・スポーツアライアンス(NPO)の理事、岡田達雄さんの考えで
ある。
人数を10億人という大きな数字にすると、意識がちょっとプラスに変われば
、そしてわずかな行動を伴えば、大きく社会は変わるということだ。Web2.
0時代的発想である。とても心に響く。
売上だ、利益だ、と社員を追いたて、利益がでたら、やおらCSRでもやっと
くか・・・ではなく、企業活動そのものがCSRになっている事業の取り組み
こそ望まれる。
ノーブレス・オブリージは、高貴になったから義務が生じるのではなく、社会
に貢献する取り組みをしているからこそ高貴である、そんな逆説的な意味にと
らえられたら素晴らしい。(これは、田坂さんの本に書かれていた逆説的理解)
自分の会社は、どこを向いているだろうか・・・・。
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<オススメ度>
★★★★★+LOVE ME COMPANY
<読んで欲しい方>
・愛される企業を目指したい方
・愛される企業とは何か考えてみたい方
・社会に対して何ができるか考えたい方
<欲しくなっちゃった方は>
・アマゾン http://tinyurl.com/2maufn (日本の方) 17,731
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