経営の九九とその使い方・・・ってことは・・・
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●今日の一冊:【戦略の原点】
戦略思考を鍛える本場のMBAレッスン
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|清水勝彦/著
|日経BP社|2007年05月
|ISBN:4822245861|1,600円|237P
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<本のひらめき>
難しい戦略論を学んで覚えても、それだけでは意味がない。むしろ、自転車や
野球のバッティングのように自然に使えるものになって初めて意味がある。
著者の清水さんは、それを算数の九九や、野球の素振りに喩える。
経営戦略のもっとも「基本」の部分を、分かりやすく解説した、MBAレッス
ンの本である。
かの地の戦略論の本は、非常に大部で450ページとか、みただけでゲゲっと
なるような厚さだという。それはもう、事典のようである。テキサス大学で教
鞭をとる著者は、網羅的なものではなく大切な幹にフォーカスしたいという。
本書では、3C分析、ファイブフォースといった分析、コスト戦略、価値戦略
といった勝ち方、多角化やM&Aといった企業戦略、リーダーシップや意思決
定など、戦略の基本をとても分かりやすく説いている。しかも、ちょっと肩の
力を抜いているところがなんともうれしい。(きっと講義の雰囲気そのものな
んだろうなー)
そして、何度も協調されるのだが、「分析とは過去のデータであって、分析が
未来予測そのものではない。あくまでも出発点である、戦略ではない」という。
分析はあくまで素材であり、それを料理する「技」と「創造性」こそが戦略な
のである。なるほど、そうだそうだ!である。
分析(サイエンス)と直観(アート)の間を行き来しながら、戦略を考える。
そのために、必要な九九を本書でずいっと身に付けておきたいね。
なんとも刺激の多い本である。
<僕の思いつき>
心に残るキラメキ言葉をメモっておこう。
事業で結果を出すとは、機会を生かすことである。問題を解決することではな
い。(ピーター・ドラッカー。創造する経営より)
分析か直観か
サイエンスかアートか
左脳か右脳か
どちらも大切なんだけど、この対比をみごとな表現に昇華しているのがくらた
まなぶ氏。本書での引用を再び・・
市場調査は、過去のデータの分析、つまり、算数。
マーケティングとは未来の人の気持ちを考えること、つまり、国語。
人間の成功には才能は関係ない。注意深さと少しの行動力があればいい。
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<オススメ度>
★★★★★+素振り
<読んで欲しい方>
・戦略的に考えたい方
・会社の企業戦略を練る立場の方
・分かりやすいってどういうことか感じたい方
<欲しくなっちゃった方は>
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